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生産現場の状況
新興国のマーケットが成長するにつれ、世界的な規模での生産現場のシフトが起こっています。
現在、タイやベトナムに進出している企業の現地調達比率は、タイで50%程度、ベトナムで20%強です。残りは、東南アジア域内からの調達の他、日本などからの輸入になります。最近の動きとして、東南アジアの市場統合や東南アジアとインドあるいは東南アジアと中国との連携の強化を見越して、タイなどに最終製品を生産する工場が新設あるいは増設されています。中には、日本での生産をそのまま移管した工場もあります。
こうした動きは、日本にとどまる下請け中小企業にとって受注減などのリスク要因になりますが、新興国に進出する中小企業にとって、品質の安定化と販売先の確保が可能になれば、新興国市場の拡大に伴い自社の業績を向上させるチャンスにもなります。
東南アジアで何が起こっているか
- 東南アジア・インド・中国を含めた地域の貿易量の大幅増加が見込まれる
- 上記地域での販売量拡大を見越して日本企業が進出している
- これから起こることは、日本で生産して輸出していた製品は、日本以外の地域へ出て行く傾向が強まる。(場合によっては、日本での消費分も海外で生産して輸入するようになる。)
- 下請けとして国内で生産していた品目も、進出先工場付近で生産されるようになり、日本での需要は減少する